発表された注意報
令和4年6月17日、熊本県病害虫防除所より「令和4年度(2022年度)病害虫発生予察注意報第2号」が発表されました。
発表によると、「県下の早期水稲栽培地域」において、早期水稲のいもち病(葉いもち、穂いもち)の発生が確認されており、多発圃場の一部においてずり込み症状も見つかっているとのことです。
まずは圃場を入念に見回り、異常がないか注意しましょう。 もし、異常があれば状況に応じた適切な防除が必要です。
発表された注意報の根拠
発生の状況
6月中旬に実施した早期水稲の巡回調査によると発生時期は穂ばらみ期以降で発生程度は平年比「多」であった。
評価項目 | 令和4年度 | 平年 |
---|---|---|
発病度 | 9.5% | 0.6% |
発病株率 | 29.3% | 2.2% |
確認された状況
一部の圃場ではずり込み症状が確認されている。
天候の要素
AMEDASデータを用いた「いもち病感染好適条件判定(BLASTAM)」によれば、5月3半旬と6月3半旬に感染好適条件となった日が多かった。
また、福岡管区気象台の発表によると、6月11日の梅雨入り後、前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多くなる見込みで、いもち病発生の好適条件となる
防除対策
- 穂いもちは発生後の防除が困難なため、出穂前に予防防除を徹底する。
- 圃場をよく観察し、上位3葉に葉いもちの病斑が見られる場合は速やかに防除を行う。
- 出穂期を迎える水稲で粉剤や水和剤を使用する場合は、穂ばらみ期~穂揃い期に散布する。なお、粒剤については、出穂前に散布するが、薬剤の散布時期や用法については、ラベル記載事項を遵守する。
いもち病の病原体である真菌類(糸状菌類)については、薬剤耐性も多数報告されているので、同一薬剤の連用は避け、FRACの作用機構分類が異なる薬剤をローテーションして使用しましょう。
なお、本記事は熊本県病害虫防除所の発表情報を基に3aaaがまとめたものです。
詳細については、必ず熊本県病害虫防除所の発表情報をご確認ください。